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生きているうちに片付けをしてほしい 末期がんの兄とゴミ屋敷と70万円
「兄が末期がんなので急ぎで片づけをしてほしい」というご依頼を受けました。
現場は荒川区1DKのアパートとなります。
ご依頼は妹様から。見積りの時点から「汚くてごめんなさい」と何度も謝る方でした。
妹様は、お兄様に電話で「今すぐ来てほしい」と呼ばれたそうです。お兄様とは疎遠で、急ぎで呼ばれたのは30年で2度目、1度目は交通事故にあった時だったそうです。
ただ事ではないとお兄様のアパートに急ぐと、天井に届きそうなゴミの山の中で身動きできない状態で横たわっているお兄様がいました。
緊急事態だと認識しながらも「自分の体はいいので家賃の振込をしてきてくれ」という兄の強い願いで家賃を振り込んだ後に救急車を呼びました。救急隊はゴミの中でも懸命に救急活動をしてくれたそうです。私の前職の東京消防庁管内でしたので、元同僚だったかもしれません。
病院での診察の結果、お兄様は全身にがんが転移、末期の状態でした。
お片付けの料金は50万円程、3日間の作業予定でしたが、スタッフが頑張ってくれたおかげで2日間11名動員で終了しました。
お客様は絶対に3日間で終わらないと思っていたそうで、とても驚いていました。
お片付け中に70万円程の現金を発見しました。封筒に入ったお札が3つ、家中に散らばった小銭が数千枚となります。
お客様は事前にも数百枚回収していて、自宅でお金を洗う作業をしており、作業中にさらに数千枚受け取ってとても大変だったそうですが、「見つかったお金で料金が払えます」と喜んで戴けました。
妹様は作業途中ずっと現場にいてくれました。こまめに写真をお兄様に送り、状況報告してくれました。お兄様も片付いた部屋を見て驚きだったそうです。
お兄様は、30年前にお父様を亡くしたことをきっかけに片付けができなくなってしまったとのことです。
最後まで何度も何度も「ありがとうございました」というお言葉をいただいた現場でした。
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